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1: 名無しさん@おーぷん 2018/02/26(月)22:40:29 ID:9hT
っああっ!翔平!
オレンジ色の向こうで、藤浪晋太郎の裂傷にまみれた背中が反り返っていた。

ここに閉じこめられたのは何時だっただろうか。
最初は俺だけだったのに、俺とそっくりな奴が増えた。
俺の昔の姿を模した奴も増えた。
そいつ等は大谷に刷り込みをされていて、どんな仕打ちを受けても喜んでいた。
ぴしゃり、細長い鞭が背中を赤く染めてゆく。
翔平!っあひっ・・・
裂けた場所に指を食い込ませ、真皮をもぞもぞと突き破ってゆく。
あっあぁ・・・っくぅ・・・
その痛みに体は痙攣し、屹立した雄の形の先からDeNAをたれ流す。
無様だ。と向こうの自分を見て思う。

それと同時に此処まで痛めつけられてもよがり狂うあいつがもはや羨ましくも思えた。

大谷がレフトのなんのための前進守備だ野郎を破壊したときからそれまでより凶暴になった。
複製の俺を鶏*するのに縛るのは当たり前、首を絞めることもしばしばあった。
いずれ俺もこんなことをされるのかと思うと、体が震えた。

・・・これは・・・どっちの”震え”だろうか・・・

2: 名無しさん@おーぷん 2018/02/26(月)22:40:38 ID:9hT
聞き慣れた厚いガラスをたたく音。
今日も、大谷は来た。
複製の俺が一斉に目を開き、音の方向へ寄って行く。
大谷。しょーやん。翔平くん。ご主人様。兄貴。翔平。
大谷の好きなように教育されたあいつ等は、それぞれの人格に則本ってあいつの名前を呼ぶ。

今日は誰と遊ぶの?
今日は俺でしょ?
いや俺だって!
いや僕が!
また、自ら傷つきにいこうとしている。
・・・でも仕方ない。彼らに教えられた愛とは、大谷に狂気を振りかざされることなのだ。
俺が今それは間違っていると言っても、誰一人信じてくれないだろう。
この閉鎖的環境で絶対的な君主はあいつだ。俺は所詮同じ場所に住むだけの存在だ、力の差は宇宙人でも分かるだろう。

ごめんね・・・今日はもう決めてるんだ。

大谷のその言葉に、昨日の体の震えがもう一度始まる。
いやだ、いやだ、いやだ、いやだ・・・
小さな泡を吹き出しながら触手のごとく細くうねる機械の腕が伸びてきて、俺の体に巻き付く。
いやだ、いやだ・・・もうあんなのはいやだ!
絡みつく腕を掴んで引き剥がしても、すぐに巻き付く。

やがて昇降台の上に俺の体が載せられた。束になった髪の先からは透明な液が滴る。
久しぶりに空気を吸っても、まったく心地よくない。
大谷の手が伸ばされる。
俺はその手を払った。
もう一度伸ばされる。

・・・くんな・・・

俺もまた、手を振り払った。

また、手を伸ばされた。

・・・いい加減に・・・しろ・・・

背中を向けて目を閉じた。

今度はその背中に触れられた。

お願いやから・・・やめてくれ。

もう・・・誰にも触れて欲しくない。

3: 名無しさん@おーぷん 2018/02/26(月)22:40:58 ID:9hT
大谷がどこかに消えてから数分が経った。
変なにおいと音楽が、部屋中に広がっている。
頭の奥が痺れてきた。上手く物事を考えられない。
一度眠ろうと、俺はぼやけた視界の向こう側にいる誰かに手を伸ばしかけて、そのまま目を閉じた。

藤浪くんは・・・僕の事、好き?

誰かが、そう聞いてきた。
”あいつ”が、そう聞いてきた。

・・・嫌い。

・・・どうして?

また、”あいつ”がそう聞いてきた。

・・・あれだけ好きとか言っておいて、俺のことを、ミジンコほどもわかってなかった。
 好き勝手に閉じ込めて、傷つけて・・・。

心の奥底に抑圧されていた感情が少し、こぼれた。

・・・僕にはこんな愛情表現しかできないんだよ。
・・・いつまでたっても、バカでごめんね?

”あいつ”なりの愛情表現をずっと見てきたから、愛されるのが怖かった。
あの日の夜にされたことが嫌でも記憶から蘇っては俺を苦しめる。
・・・愛されてもそれを受け入れられない方だって、哀しいと知った。

4: 名無しさん@おーぷん 2018/02/26(月)22:41:25 ID:9hT
俺もお前もこれだけ苦しい思いをするなら、いっそ俺を殺してくれ。

大谷はその願いを叶えてくれた。
左腕に刺さった針から、透明な液が入っていく。

これから深い眠りに就く。浅くなった息のせいで込めきれない力を振り絞って、”あいつ”の頬へ触れた。

 またね。

絶対無いだろうけど、俺は願う。

・・・明日、もう目を覚まさぬように。

5: 名無しさん@おーぷん 2018/02/26(月)23:47:45 ID:Sa5
すごE
こわE

引用元: http://hayabusa.open2ch.net/test/read.cgi/livejupiter/1519652429/