kids_chuunibyou_boy (1)


1: 風吹けば名無し 2019/03/26(火)12:14:10 ID:85o
J( '-`)し「そうよ。正確には邪視眼の持ち主...もののけの末裔よ」

彡(゚)(゚)「邪視って[ https://fumibako.com/kowai/story/1/12.html ]やんな?なにアホなこと言うとんねん」スマホポチー

J( '-`)し「そうそれ、うちの裏山にもいたから取っ捕まえてマンバキュしてみたら出来た子が...やきう、貴方なのよ」

2: 風吹けば名無し 2019/03/26(火)12:16:29 ID:85o
彡(゚)(゚)「でもワイ不浄を嫌うどころか不浄の塊みたいなもんやで、しかも産まれてこのかた人を呪えたなんてことないし」

J( '-`)し「それは貴方が力を自覚していなかったから使えなかっただけ、あと不浄の塊なんは知らん」
彡(゚)(゚)「きっとマッマの腐れ***から産まれたから耐性出来ちゃったんやろなあ」

3: 風吹けば名無し 2019/03/26(火)12:18:49 ID:85o
J( '-`)し「とにかく、貴方に伝えなければならなかった...邪視眼の持ち主、もののけと人間の混血としての...」ブツブツ

彡(^)(゚)「なんでもええけどこれ使ったら呪えるんやろ?さっそくやってみたろ!!」ジロリンガ

彡;(゚)(゚)「あれ?全然マッマが死なへん...はよ死ねババア」

4: 風吹けば名無し 2019/03/26(火)12:21:46 ID:85o
J( '-`)し「あ、あんたの力弱いから精々幽霊見たり触れあったり...ちょっと不快にさせる程度が関の山だと思うわ」ボコー

彡((メ)(゚)「なんや役立たずやんけ...目捨てよかな」

J( '-`)し「あ、おいまてぃ(母っ子)、お前今ニートだからそれ使って働くか車にぶつかって死ぬかしてもらいたいんだけど」

5: 風吹けば名無し 2019/03/26(火)12:23:35 ID:BXa
みてるで

6: 風吹けば名無し 2019/03/26(火)12:23:53 ID:MxC
母っ子すき

7: 風吹けば名無し 2019/03/26(火)12:24:04 ID:85o
彡(゚)(゚)「ファッ!?なんでや!!いやじゃ!働きとうない!!」ジタバタ

J( '-`)し「いや~金ってのは意外と近くに転がってるもんだわね、その能力で霊媒でもして荒稼ぎしてきてよ」グイッ
彡;(゚)(゚)「いやや!いやや!」

J( '-`)し「じゃあヤクザに引き渡すしか...もしもし立浪さん?」ピポパ
彡()()「ヒエッ」

8: 風吹けば名無し 2019/03/26(火)12:29:22 ID:85o
────

彡;(゚)(゚)「しゃーなしでやることになってもうた...おうちもマイスイートルームから月1万のボロアパートに早変わりや...」ハァ

彡(゚)(゚)「とりあえずお店の看板?みたいなん書いとくか...」カキカキ

【やきう心霊事務所】

彡(^)(゚)「うん、バッチリ!これを玄関にはっつけて...」ペター

9: 風吹けば名無し 2019/03/26(火)12:32:35 ID:85o
彡(゚)(゚)「あとはネットでホームページ作って...阿部寛ばりに軽いページにしたろ!!」カタタターンッ

彡(^)(゚)「出来ることはやった!!今までどおりニートの始まりや!!!ギャハハハハ!!」

彡(゚)(゚)(なんや、部屋変わっただけで生活が変わるわけや無いんや。いままで通りヌクヌクとニートさせて貰うやで!w)

10: 風吹けば名無し 2019/03/26(火)12:35:06 ID:85o
────三日後

彡()()「金を...金をクレメンス...」ゲソゲソ

彡;(゚)(゚)(毎日渡されるはずやったお金が一日も届いてない...取りに行こうにも外出たら全然違う土地で帰れそうにない...)

彡()()「ああ、死ぬんやなって...」

コンコンッ
彡(゚)(゚)「............ん?」

11: 風吹けば名無し 2019/03/26(火)12:38:33 ID:85o
彡(゚)(゚)「はいー?鍵あいてまっせー」ムクッ

ガチャッ
(´・ω・`)「お邪魔します...ってなんだここ、汚いなあ...」

(´・ω・`)(事務所って書いてあるからもっと整ってると思ってたけど...ちゃぶ台と布団とゴミしか無いじゃん)

彡(゚)(゚)「やや、やきう心霊事務所へようこそ!お茶でも出しますんで...あれ?これ洗ったっけ?まあええわ」ガサゴソ

12: 風吹けば名無し 2019/03/26(火)12:42:33 ID:85o
彡(゚)(゚)「ほい、お茶ね」コトッ

(´・ω・`)「きったねぇコップ床に置かれて誰が飲むかボケ」(あ、おかまいなく...)

彡(゚)(゚)「......」
彡(゚)(゚)「あ、それで...今日はどういった?」

(´・ω・`)「いやね、実はこの前骨董屋さんで買ったけど...持て余してるものがありまして」ゴソゴソ

13: 風吹けば名無し 2019/03/26(火)12:45:57 ID:85o
(´・ω・`)「これです」ゴトッ

彡(゚)(゚)「うわぁなんだこれは(棒)」
(´・ω・`)「りんほん?とか言うおもちゃらしいんですけど...買ったは良いですけど、それを持ってから何だかフアンでしょうがなくて...」

彡(゚)(゚)「へー、チンポンねぇチンポン...はえ~、確かになんか変な雰囲気あるわ」
彡;(゚)(゚)(なんかどっかで聞いたことあるような...ま、ええか)

14: 風吹けば名無し 2019/03/26(火)12:48:39 ID:85o
(´・ω・`)「それをお引き取りいただけるのであれば、お金もお支払いいたします...どうでしょうか?」

彡(^)(゚)「ふぅーん、まあええわ!そんなにヤバくなさそうやし引き取っといたろ!!」
(´^ω^`)「本当ですか!!良かったです...!!ではこれ、少ないですが...」ソッ

彡(゚)(゚)「フン、2万か...貧乏人め」(確かに!ありがたくいただきましたやで)

15: 風吹けば名無し 2019/03/26(火)12:50:06 ID:85o
(´・ω・`)「では、今回はこれにて...」スッ

彡(゚)(゚)「へへ、またどうも...あれ?お客さん?」
(´・ω・`)「はい?」

彡(゚)(゚)「お連れさん...いつの間にいらしてたんで?」ジッ

(´・ω・`)「えっ...?」

16: 風吹けば名無し 2019/03/26(火)12:53:20 ID:85o
(´・ω・`;)「つ、つれ...なんていませんけど...」ゾクッ

彡(^)(゚)「いや、冗談言わんといてくださいよ...ちょうど後ろにぴったりとおるじゃないですか」ハハハ

(;´・ω・`;)

(;´;・ω・`;))

(;´;;ω・`;)°”)

(;´;;ω°;`;)「うわああああああああーっ!!!!!」ドガシャーンッ!!
タッタッタッタッ...

18: 風吹けば名無し 2019/03/26(火)12:55:37 ID:85o
彡(゚)(゚)「...」

(:`%(()°”)「...」ズッ...
彡(゚)(゚)「...あ、これが幽霊かあ(納得)」

彡(゚)(゚)「...とりあえず飯でも食うか、金もろたし」

────

19: 風吹けば名無し 2019/03/26(火)12:59:04 ID:85o
────ガスト

彡(゚)(゚)「うーん、チンポン。チンポンねぇ...どっかで聞いた事あんねんけどなぁ」モグモグ

彡(゚)(゚)「お前はどう?」ズズッ
(:`%(()°”)「...」

彡(゚)(゚)「なんも喋らへん...」モグモグ
彡(゚)(゚)「え?このオモチャを弄ってみろって?」ゴクン

20: 風吹けば名無し 2019/03/26(火)13:01:21 ID:85o
彡(゚)(゚)「...せやな、どうせこんなん何も起きんし!金も貰えて一石二鳥や!」ガチャッガチャッ

彡(゚)(゚)「はえー、おもろいな...どうにかこうにかしたら変型するようになっとんか...」

(:`%(()°”)


(:`%(()^”)ニチャア...

───
──

21: 風吹けば名無し 2019/03/26(火)13:06:22 ID:85o
────数日後

彡((゚)(゚)「はへぇー、おもろい...どんどんかたちがくみかわってく...」ガチャッガチャッ

彡(゚)(゚)「くまと、とりと...つぎはなんやろ、はよ、はよ完成させな」ガチャッガチャッ
彡;((゚)(゚)「はやく、はやく...」ジッ

彡#(●)(●)「なんで出来へんねんアホゥーッ!!ぶっ殺すぞワレェーーーッ!!!!!!」ギンッ

ピシッ!

22: 風吹けば名無し 2019/03/26(火)13:08:05 ID:85o
彡#(●)(●)「...」ジッ

ピシッ...パキッ

彡;;(゚)(゚)「...はっ!?」ポトッ
彡;(゚)(゚)「わ、ワイ...何やってたんや?」キョロキョロ

彡;(゚)(゚)「っ!」ゾクッ

23: 風吹けば名無し 2019/03/26(火)13:11:27 ID:85o
「もう少しだったのに」「なんでやめるの」「続けろ」「早くしろ「出して」「止めるな」「開けろ」早く続けろ「出して」もう少し」早くしろ」「なんで「ここから出せ」早くしろ」出せ」「出せ「続けろ「止めるな
出   せ    早
出せ 出 せ   く  助け
   早くしろ  開けろ  て
  止めるな  開 け ろ

24: 風吹けば名無し 2019/03/26(火)13:14:02 ID:85o
彡;;(゚)(゚)「なんや...これ...!!」ゴクリ

彡;(゚)(゚)「こ、こ、こんなもん............」グイッ

彡#(゚)(゚)「こうじゃあああああ!!!!!」
ブリブリブリブリュリュリュリュッ!ブツチチブリリギャァァァアァァアアアアァァァァァァアアアア
アアァアァァァアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!

25: 風吹けば名無し 2019/03/26(火)13:17:05 ID:85o
─────

彡(゚)(゚)(結局、糞まみれにしてからおかしな事は起こってへんが...結局なんやったんやアレ...)pcポチー

彡(゚)(゚)(...)
彡(゚)(゚)「あっ、これかぁ[ https://fumibako.com/kowai/story/1/8.html ]...」

彡(゚)(゚)「...ちょっとくらい、開けてあげても...バレへんか」
─────リンフォン・完

26: 風吹けば名無し 2019/03/26(火)13:21:30 ID:85o
ほなまた今度...

27: 風吹けば名無し 2019/03/26(火)13:22:55 ID:M7g
おつ

28: 風吹けば名無し 2019/03/26(火)15:28:16 ID:olD
やきうが邪視やったからリンフォンに対抗できた的な感じか?

29: 風吹けば名無し 2019/03/27(水)10:48:05 ID:O59
オォン!アォン...

30: 風吹けば名無し 2019/03/27(水)10:50:42 ID:O59
────

彡(゚)(゚)「いや~この前は酷い目にあったわ、あのあともっかいやろうとしたらバラバラなってもうたし」

彡(゚)(゚)「あれからだーれも来んし、お金も無いし、そろそろ開幕やし...」

彡(^)(^)「チケット三日分とったせいでもうお金が底尽きたし...まあちょっとくらい公共料金払わんでも、バレへんか」

31: 風吹けば名無し 2019/03/27(水)11:00:56 ID:O59
彡(゚)(゚)「それにしても事務所って体ならこの部屋...少し汚すぎるかもしれへんな...」

http://imgur.com/a/4vvfNT0

彡(^)(゚)「せや!!掃除したろ!!!!」

───

32: 風吹けば名無し 2019/03/27(水)11:11:56 ID:O59
彡(゚)(゚)「ゴミ出して...布団干して...ゴキブリ食べて...」

彡(゚)(゚)「貴重な栄養素や、少し生かして繁殖してもらわなあかんな」ポイー
彡(゚)(゚)「部屋は大体片付いたけど...引っ越してきてから開けてない押し入れがあるンゴねぇ」

彡(^)(^)「絶対に開けるなって大家さんに言われたけど...開けたろ!」

33: 風吹けば名無し 2019/03/27(水)11:20:27 ID:O59
彡(゚)(゚)「おりゃあああっ!!」バリバリバリントン

彡;(゚)(゚)「...なんか破れた音したけど...何もない...な」

彡(゚)(゚)「精々襖の裏側にお札が貼ってあって、更になんか壷が置いてあるだけや」
彡(゚)(゚)「...お金入っとるかな」ズズッ

34: 風吹けば名無し 2019/03/27(水)11:25:06 ID:O59
彡(゚)(゚)「ふむ...明るいとこで見たら、この壷もお札貼ってあるンゴねぇ...気付かんかったわ」

彡(゚)(゚)「中見ようにもどうにも開かへんし...破壊するしかないんか?」ウーン

彡;(゚)(゚)(でも大家さんに開けるなって言われてたし...多分大切なもんかもしれへんなぁ)

35: 風吹けば名無し 2019/03/27(水)11:27:04 ID:O59
彡(^)(^)「まあ...とりあえずマッマに送るか!着払いで嫌がらせしたる!!」ツツミー

彡(^)(゚)「なんやろなぁ...『仕事で儲かったので、幸運の壺を送ります』とでも書いとくか」カキカキ
彡(゚)(゚)「ほな佐川に...」ピポパ

───

36: 風吹けば名無し 2019/03/27(水)11:32:40 ID:O59
────

ピーンポーン

J( '-`)し「はーい...あら、お届け物?」ヨイショ
J( '-`)し「なるほど、壷...あの穀潰しにしちゃ気が聞いてるわね。インテリアにでもして飾ろうかしら」

http://kowai.publog.jp/archives/30638147.html

────幸福の壺・完

38: 風吹けば名無し 2019/03/28(木)11:56:19 ID:xq9
2階建て、総数6部屋のアパートの一室、203号室がワイの心霊事務所や。

ネットから来た依頼に取り組もうと外へ出たは良いが、駅前で8時間待ちぼうけしたため帰ってきた。
普段なら外に出るなどあり得へんが、そのときは金も無く、依頼と聞けば構わず飛び付くほど必死やった。

39: 風吹けば名無し 2019/03/28(木)11:59:07 ID:xq9
ワイの部屋の間取りを説明する。
入口の扉を開ける。玄関に入りすぐ右手に風呂がある。
左手に進んでいく。すると便所。
ここでもう一度玄関に戻り、真っすぐ進むと、キッチンと6畳の和室。ここにちゃぶ台と布団とパソコン。
さらに進むと最終地点ベランダに到着する。

だいたいこんな感じや。

40: 風吹けば名無し 2019/03/28(木)12:00:30 ID:xq9
外から帰り、アパートに戻ったときには、ベランダから見える空はもう薄暗くなっていた。
3月下旬だったから、午後6時を回った頃だと思う。
玄関の扉とひとつしかない窓を開け、空気を対流させる。

41: 風吹けば名無し 2019/03/28(木)12:02:32 ID:xq9
ベルトを外しながらパンツを下ろす。最近買った980円のフリーサイズジーンズ。
部屋の中心にあるちゃぶ台は高さが絶妙で、ゴミ捨て場からわざわざ持ってきたやつや。
ベランダを背にするように座り、コンビニ袋からビール、唐揚げ、プロチを取り出す。

42: 風吹けば名無し 2019/03/28(木)12:05:39 ID:xq9
この瞬間が好きや。
やきうに触れ始めた瞬間、悩みは消え去る。
こういう一人の時間をなによりも大切にしたい。

唐揚げを口に含み、極限まで厳選、最適温にしたビールを喉の上に走らせる。
PCで見るオープン戦に虜となり、高揚感が高まっていく。

43: 風吹けば名無し 2019/03/28(木)12:10:11 ID:xq9
気付いたら9時過ぎだった。
正直、2時間足らずで試合に飽きたことに違和感を抱いた。


彡(゚)(゚)(...見られとるな)
視線と呼べるかどうかも疑わしい、ごく弱いものだが、確かに感じる。

彡;(゚)(゚)(この感じは...リンフォンの時にもあった。あんまり良くない感じのアレや)ジリッ

44: 風吹けば名無し 2019/03/28(木)12:14:37 ID:xq9
彡(゚)(゚)(後ろは...無いな。食べようと思ってたゴキブリすらおらん)

彡;(゚)(゚)(と、いうよりも...どう考えても、前や。視線が前から来とる...玄関の外からか?)

もちろん室内から発せられている可能性も無くはない。
しかし、それは同時に視線の持ち主が人間で無いことを肯定するに等しかった。

45: 風吹けば名無し 2019/03/28(木)12:17:23 ID:xq9

玄関の扉をじっと見つめる。
時計の秒針の音が妙な緊迫感をあおる。

このアパートの住人やろか?
そもそもこのアパートは二階に上がるとき階段がかなり軋むからわかるはずや。
隣人か?いや、そもそもワイの部屋以外全部空き部屋や...

46: 風吹けば名無し 2019/03/28(木)12:19:05 ID:xq9
彡;(゚)(゚)(なんなんや...ったく、折角の酔いが覚めてまうで)

彡(゚)(゚)(ていうかただの気のせいかもしれへん!もうゴーストさんなんてほっときましょ!!)

────
──

47: 風吹けば名無し 2019/03/28(木)12:23:30 ID:xq9
────30分後

彡;(゚)(゚)(まだおるぞ...いくらなんでも、ワイの事好きすぎちゃうか?)ジリッ

まるで蛇に睨まれた蛙のように、身体が危険を察知している。
まだ肌寒いというのに、身体からは嫌な汗がドロリと吹き出ている。

頭の中でぐるぐると巡る不吉な考えを無理やり振り払い、マウスを掴む。

48: 風吹けば名無し 2019/03/28(木)12:27:47 ID:xq9
彡(゚)(゚)(とにかく、音や。賑やかな音でも...)

ギシッ...!!

彡;(゚)(゚)「...っ!!」ピタッ
彡;(゚)(゚)(何かが...入ってきた...)ジリッ

何も見えない。しかし何かが居る。
自身の能力を理解してから、霊というものに敏感になった。
浮遊霊からヤベーヤツまで、何かわからんがとにかく『視えた』。

49: 風吹けば名無し 2019/03/28(木)12:30:33 ID:xq9
だからこそ、『何も見えない』という今の状況がとてつもなく恐ろしいのだ。

彡;(゚)(゚)(空間の...空気の対流と言うのか、ゆらゆらとボヤけて感じることはできる)
彡;(゚)(゚)(でも見えへん、ち、近付いてくるんか...?)ポタッポタッ

そいつは、ワイが食べ物を広げている机の手前まで来ると、机の縁をなでるように移動し、すぐ、本当にすぐ隣を通過した。

50: 風吹けば名無し 2019/03/28(木)12:32:00 ID:xq9
その一連の動きを、顔の向きは変えず目だけで追うと、あろうことか、真後ろの大窓にかかるカーテンが、ベランダ側にふくらんだのが視界の端に映った。
風の影響では起こりえないことだった。
つまり、

彡;(゚)(゚)(真後ろ...ベランダに、おる)

51: 風吹けば名無し 2019/03/28(木)12:33:02 ID:xq9
背中に視線が突き刺さる。
極限の緊張と恐怖で吐き気を催してきた。

彡;(゚)(゚)(畜生、なんなんや...)ボタッボタッ

しばらくすると、「何か」は元来た道を全く同じように引き返してゆく。
無論視線はこちらに向け続けている。

52: 風吹けば名無し 2019/03/28(木)12:34:18 ID:xq9
そして同じように元来た道を引き返し、玄関へ。
そのままさらに30分近く経ち、ここで初めて、ようやく、視線が消えた。
その瞬間ワイはどっと息を吐き出し、そのまま机に突っ伏した。

────

54: 風吹けば名無し 2019/03/28(木)12:38:13 ID:xq9
───

チュンチュン...チチチッ
彡(゚)(゚)ムクッ(pcポチー)

イキスギィ!イクイクイク...

彡;(゚)(゚)「あ、朝か...」

55: 風吹けば名無し 2019/03/28(木)12:39:56 ID:xq9
───

そいつはそれから毎晩ワイの部屋にやってきた。

異変に気付いたのは、遭遇から2日後やった。
最初は見間違いかとも思ったんやが、3回目の出現でそれは確信に変わった。

56: 風吹けば名無し 2019/03/28(木)12:47:36 ID:xq9
彡;(゚)(゚)(あ、頭や...頭が見えとるんや)ガタガタ

頭頂部が姿を現し始めている。
2回目の出現の時には、モヤのてっぺん辺りに黒い点が付いているように見えたが、3回目の時は、地肌とか、ゴワゴワした髪の毛の一部がはっきり認識できた。

57: 風吹けば名無し 2019/03/28(木)12:49:50 ID:xq9
彡;(゚)(゚)(このままじゃ絶対にヤバいことになる、どうすりゃええんや...)ジリッ

『見えない』から『見える』への変化。
これは確実に良くないことが起こっていることが、本能で解った。
彡;(゚)(゚)(そういえば...こんな感じの話...どこかで...)pcポチー

58: 風吹けば名無し 2019/03/28(木)12:53:32 ID:xq9
彡;(゚)(゚)「...せや、これや」

弾指。
憑き神の一種。
『見える』所は『奪われた』所。
手が見えたら手を。
足が見えたら足を。
目が見えたら目を奪われた事になる。
そして全てを奪われた時...乗っ取られるというわけや。

59: 風吹けば名無し 2019/03/28(木)12:56:59 ID:xq9
彡(゚)(゚)(既にワイは額の部分まで見えてしまっとる...このまま行くと、眉まで降りて...『眼』をやられる)

彡;(゚)(゚)(詳しい対抗策みたいなのがネットじゃ解らん。現状で唯一対抗できるこの『眼』を奪われたら、知り合いもおらんワイは成す術がなくなる)ゴクリ

60: 風吹けば名無し 2019/03/28(木)13:00:48 ID:xq9
彡;(゚)(゚)「でもワイの眼じゃ不安や。現状で眼の力を実感したことが無い...せや」

彡;(゚)(゚)「ごみ箱、ごみ箱...まだ回収に出してない筈や、欠片でもあれば...」

ギシッ....
彡;;(゚)(゚)「っ!!」ゾクッ

61: 風吹けば名無し 2019/03/28(木)13:04:08 ID:xq9
玄関から音。
それと同時に射抜かれたような視線。

彡;;(゚)(゚)(き...来た...)ポトッ

口を開けてはならない。
『口封じ』を怠った時点で、ワイはあっちに持っていかれる。

見えるのは眼。
三日月の形に歪んだ般若のような眼。

62: 風吹けば名無し 2019/03/28(木)13:06:25 ID:xq9
彡;;(゚)(゚)(ここで、勝負つけな...眼を持ってかれるわけや...)

硬直する首を無理矢理動かし、視線を合わせる。
それまで身体全体を見ていたように感じた『弾指』の視線が、一気にワイの眼に刺さる。

彡;(゚)(゚)(目線を合わせた...合わせられるで)ジッ

63: 風吹けば名無し 2019/03/28(木)13:10:42 ID:xq9
眼が合う、ということは同じ高さにいること。
同じ空間に居ること。
それまで弾指の視線を感じながらも捉えられなかったワイが、弾指と同じ空間に入っている事を意味している。

彡;(゚)(゚)(チャンスは一度きり、ワイと奴の目線がバッチリ交差するこの一度だけしかないんや)

64: 風吹けば名無し 2019/03/28(木)13:14:11 ID:xq9
今までゆっくりと動いていた弾指の動きが止まる。『視線が合うこと』に違和感を覚えたのだろう。

彡(゚)(゚)(そりゃそうやろう。憑き神と言えど神は神。人間ごときに視られるとは思ってもなかったやろうしな)ジリジリ

彡;(゚)(゚)(やけど、ワイの眼は邪視...呪いの眼や。だからこいつをしっかりと捉えて、眼を合わせることが出来たんや)

65: 風吹けば名無し 2019/03/28(木)13:20:47 ID:xq9
彡;;(゚)(゚)(見とる...はあ、見えとる...)

眼球が湯立つように熱い。何本もの針を刺されたような鋭い痛みが走り、鉄のように熱い涙が垂れ流しになる。

彡#(゚)(゚)(眼を逸らすか...逸らすわけにはいかん、この後。この後や...)ボタッボタッ

弾指を見つめたまま、ごみ箱の奥底に沈んだ「破片」を手に溢れるほど握りしめる。

66: 風吹けば名無し 2019/03/28(木)13:25:16 ID:xq9
そして。

彡#(゚)(゚)(喰らえや...破片っ!!)バッ!

弾指の眼を捉えながら、その手に握った破片を床に叩き付けた。

それは呪物の破片。
地獄への門。

砕け散った、リンフォンの残骸だ。

67: 風吹けば名無し 2019/03/28(木)13:28:20 ID:xq9
『弾指』が揺らぐ。
ハッキリと感じていたその存在に、薄く靄がかかるように感じた。

しかし眼を逸らさない。なおも視線を捉え続ける。

彡;(゚)(゚)(『憑き神』と言っても神なら、こういう呪いグッズが穢れた感じで効くと思ったんやが...)

68: 風吹けば名無し 2019/03/28(木)13:32:22 ID:xq9
一瞬揺らぎはしたが、なお見つめ続けている。
少し弱まりはしたが、撃退に至らない。
頼みの綱の『邪視』は、効いている様子を見せない。

彡;;(゚)(゚)(ああクソッ、リンフォン弄らずにおいときゃ良かったで...!!)

眼の痛みも鋭く、動悸や吐き気も高くなってきた。
このままでは負ける。
そして、死ぬ。

69: 風吹けば名無し 2019/03/28(木)13:36:02 ID:xq9
突然、外から音が聞こえる。
何者かがアパートの階段を上がってきている。

彡;;(゚)(゚)(まずい...これは)

『弾指』も気配に気付いたようで、ますますと視線が鋭くなる。止めていた動きも、じわりじわりと此方へ向かいまた動き出す。

70: 風吹けば名無し 2019/03/28(木)13:38:16 ID:xq9
何者かが扉を叩いている。
しかし視線を逸らせない。

何者かが扉を叩いている。
しかし声も出せない。

何者かが扉を叩き続ける。
弾指の視線に殺意が籠る。

何者かが扉を叩き壊した。

71: 風吹けば名無し 2019/03/28(木)13:41:15 ID:xq9
(´^ω^`)「おっ、あいてんじゃーん!!すみませ~んまた引き取ってほしいものあるんですけどぉ!これコトリバコっつぅんすかねぇ!!?」ガシャーンッ

破壊された扉から男が木箱を放り投げる。

彡;(゚)(゚)「ファッ!?なんやお前!!?」ゼェハァ

眼が一瞬苦痛に歪み、
弾指は文字通り弾け飛んだ。

72: 風吹けば名無し 2019/03/28(木)13:44:57 ID:xq9
─────

彡(゚)(゚)(あれから『弾指』は来てない。コトリバコで消滅したんか、もしくはまだ隙を狙ってるか...)

彡(゚)(゚)(まさに神のみぞ知る、ってところやな)
彡(^)(^)「縁起も良いしコトリバコもマッマに送ったろ!!親孝行や!!!!」

[ https://fumibako.com/kowai/story/1/70.html ]
────弾指・完

73: 風吹けば名無し 2019/03/28(木)13:46:23 ID:n4Q
原住民有能杉内

74: 風吹けば名無し 2019/03/28(木)13:50:30 ID:wNi
邪視にもあるけど幽霊は不浄のモノを嫌う性質があるならやきうと霊視とか最悪の組み合わせやん…

引用元: http://hayabusa.open2ch.net/test/read.cgi/livejupiter/1553570050/