1: 風吹けば名無し 2021/09/25(土) 18:21:07.870 ID:bjsLIZD60
おじさん「やあ、よく来たね」
少女「こんにちはー!」
おじさん「おじさんのマツタケ見るかい?」
少女「見るー!」
母「すみませんが、少しの間よろしくお願いします」
おじさん「ええ、任せて下さい」
おじさんはパートに出かける主婦などから子供を預かり、よく面倒を見てくれるので、
近所でも評判となっている。
少女「こんにちはー!」
おじさん「おじさんのマツタケ見るかい?」
少女「見るー!」
母「すみませんが、少しの間よろしくお願いします」
おじさん「ええ、任せて下さい」
おじさんはパートに出かける主婦などから子供を預かり、よく面倒を見てくれるので、
近所でも評判となっている。
2: 風吹けば名無し 2021/09/25(土) 18:21:37.203 ID:UdFxiOWSr
ちょっと期待
3: 風吹けば名無し 2021/09/25(土) 18:21:45.169 ID:GwUuC4bZp
感動した!乙!
4: 風吹けば名無し 2021/09/25(土) 18:24:42.712 ID:bjsLIZD60
おじさん「こっちに来てごらん」
少女「はーい!」
おじさん「これがアカマツだよ」
少女「立派な木!」
おじさん「そして、根元に生えてるのが……」
少女「マツタケだー!」
おじさん「そう、マツタケ。このアカマツは不思議とよくマツタケを生やしてくれるんだ」
少女「はーい!」
おじさん「これがアカマツだよ」
少女「立派な木!」
おじさん「そして、根元に生えてるのが……」
少女「マツタケだー!」
おじさん「そう、マツタケ。このアカマツは不思議とよくマツタケを生やしてくれるんだ」
6: 風吹けば名無し 2021/09/25(土) 18:28:09.493 ID:bjsLIZD60
おじさん「どれ、一本取ってみよう」
ズボッ
おじさん「匂いを嗅いでごらん」
少女「……」クンクン
少女「いい香り!」
おじさん「ほう、その年で分かるとはなかなか通だね」
少女「えへへ」
おじさん「“香り松茸、味シメジ”という言葉もあるほどで、マツタケの香りは珍重されてるんだ」
おじさん「もっともおじさんのマツタケは味だって一流だがね」
少女「すごーい!」
ズボッ
おじさん「匂いを嗅いでごらん」
少女「……」クンクン
少女「いい香り!」
おじさん「ほう、その年で分かるとはなかなか通だね」
少女「えへへ」
おじさん「“香り松茸、味シメジ”という言葉もあるほどで、マツタケの香りは珍重されてるんだ」
おじさん「もっともおじさんのマツタケは味だって一流だがね」
少女「すごーい!」
7: 風吹けば名無し 2021/09/25(土) 18:31:37.617 ID:bjsLIZD60
おじさん「そうだ、さっきお吸い物を作ったから、一緒に飲もうか」
少女「いただきます!」
少女「……」ゴク…
おじさん「どうだい? おじさんのマツタケで作ったお吸い物は」
少女「とってもおいしい!」
おじさん「ハハ、ありがとう。おじさんのマツタケもきっと喜んでるよ」
少女「いただきます!」
少女「……」ゴク…
おじさん「どうだい? おじさんのマツタケで作ったお吸い物は」
少女「とってもおいしい!」
おじさん「ハハ、ありがとう。おじさんのマツタケもきっと喜んでるよ」
12: 風吹けば名無し 2021/09/25(土) 18:36:04.981 ID:bjsLIZD60
母「どうもありがとうございました」
おじさん「いえいえ、こちらこそ楽しいひと時を過ごせました」
少女「わたしもー!」
おじさん「ああ、それとこれ」
母「これは……マツタケ! いいんですか?」
おじさん「ええ、ぜひご自宅で食べてみて下さい」
母「ありがとうございます」
少女「おじさん、ありがとー!」
おじさん「いえいえ、こちらこそ楽しいひと時を過ごせました」
少女「わたしもー!」
おじさん「ああ、それとこれ」
母「これは……マツタケ! いいんですか?」
おじさん「ええ、ぜひご自宅で食べてみて下さい」
母「ありがとうございます」
少女「おじさん、ありがとー!」
15: 風吹けば名無し 2021/09/25(土) 18:38:07.967 ID:bjsLIZD60
母「今日は松茸ご飯よ」
父「お、すごいな。だけど高かったんじゃないのか?」
少女「ううん、マツタケのおじさんがくれたの!」
父「ああ、あの人か。こんな立派なマツタケ、店で買ったら一本数千円はするぞ」
母「ホント、気前がいいわよね」
少女「いただきまーす!」
父「お、すごいな。だけど高かったんじゃないのか?」
少女「ううん、マツタケのおじさんがくれたの!」
父「ああ、あの人か。こんな立派なマツタケ、店で買ったら一本数千円はするぞ」
母「ホント、気前がいいわよね」
少女「いただきまーす!」
17: 風吹けば名無し 2021/09/25(土) 18:41:20.451 ID:bjsLIZD60
……
母「この前、あのおじさんにマツタケをいただいて」
主婦「うちもよ。とってもおいしかったわ」
母「それにしても、あんなにマツタケが取れるなんて、不思議なアカマツよね」
主婦「それがどうも、あの松、あのおじさんにとって色々な思い出があるらしいのよ」
母「えっ、そうなの?」
母「この前、あのおじさんにマツタケをいただいて」
主婦「うちもよ。とってもおいしかったわ」
母「それにしても、あんなにマツタケが取れるなんて、不思議なアカマツよね」
主婦「それがどうも、あの松、あのおじさんにとって色々な思い出があるらしいのよ」
母「えっ、そうなの?」
19: 風吹けば名無し 2021/09/25(土) 18:44:52.593 ID:bjsLIZD60
主婦「なんでも亡くなった奥様が大切にしてた松らしいの」
母「あら、ご結婚なさってたの。知らなかったわ」
主婦「それで、奥様が亡くなってから、あの松にはマツタケがよく生えるようになったみたい」
主婦「もしかしたら、亡くなった奥様からのプレゼントなのかもしれないわ」
母「ただお優しいおじさんだと思ってたけど、そういう過去を持ってらっしゃるのね」
主婦「あの年で独り身は色々と大変だと思うけど、いつまでも元気でいて欲しいわね」
母「ホントね。あんないいおじさん、なかなかいないもの」
母「あら、ご結婚なさってたの。知らなかったわ」
主婦「それで、奥様が亡くなってから、あの松にはマツタケがよく生えるようになったみたい」
主婦「もしかしたら、亡くなった奥様からのプレゼントなのかもしれないわ」
母「ただお優しいおじさんだと思ってたけど、そういう過去を持ってらっしゃるのね」
主婦「あの年で独り身は色々と大変だと思うけど、いつまでも元気でいて欲しいわね」
母「ホントね。あんないいおじさん、なかなかいないもの」
21: 風吹けば名無し 2021/09/25(土) 18:47:22.756 ID:bjsLIZD60
ある日――
美食家「失礼するよ」
おじさん「はぁ、どちら様でしょう?」
美食家「む……私を知らんのかね。まぁいい」
美食家「私は美食家。ここのマツタケがおいしいという評判を聞いてねえ。ぜひ食べたいと思ったのだ」
おじさん「そういうことでしたら、マツタケを差し上げますよ」
美食家「おお、私に食べてもらえることを光栄に思うがいいぞ」
美食家「失礼するよ」
おじさん「はぁ、どちら様でしょう?」
美食家「む……私を知らんのかね。まぁいい」
美食家「私は美食家。ここのマツタケがおいしいという評判を聞いてねえ。ぜひ食べたいと思ったのだ」
おじさん「そういうことでしたら、マツタケを差し上げますよ」
美食家「おお、私に食べてもらえることを光栄に思うがいいぞ」
23: 風吹けば名無し 2021/09/25(土) 18:51:39.930 ID:bjsLIZD60
美食家(さっそく家で、さまざまなマツタケ料理を作ってみたが……)
美食家「まずは、松茸ご飯……」パクッ
美食家「おお……うまい!」
美食家「土瓶蒸し……これもイケる!」
美食家「では贅沢に丸々七輪で焼いてみよう……」
美食家「うまいぃ!」
美食家「このマツタケ……なんという美味さだ!」
美食家(高級品のマツタケにも決して劣らない……)
美食家(これほどのマツタケをあんな冴えない中年が管理してるなどもったいない!)
美食家(宝の持ち腐れにも程がある!)
美食家「まずは、松茸ご飯……」パクッ
美食家「おお……うまい!」
美食家「土瓶蒸し……これもイケる!」
美食家「では贅沢に丸々七輪で焼いてみよう……」
美食家「うまいぃ!」
美食家「このマツタケ……なんという美味さだ!」
美食家(高級品のマツタケにも決して劣らない……)
美食家(これほどのマツタケをあんな冴えない中年が管理してるなどもったいない!)
美食家(宝の持ち腐れにも程がある!)
25: 風吹けば名無し 2021/09/25(土) 18:55:22.742 ID:bjsLIZD60
数日後――
美食家「頼みがある」
おじさん「あなたは美食家の……なんでしょう?」
美食家「ここで取れるマツタケを、これからは全て私に譲ってくれないかね?」
美食家「それとアカマツの管理権も譲って頂きたい。私ならもっと有効活用できる」
美食家「もちろん、金はそちらの言い値で払おう。頼む!」
おじさん「……申し訳ありませんが、それはできません」
美食家「! ……なぜだ!?」
美食家「頼みがある」
おじさん「あなたは美食家の……なんでしょう?」
美食家「ここで取れるマツタケを、これからは全て私に譲ってくれないかね?」
美食家「それとアカマツの管理権も譲って頂きたい。私ならもっと有効活用できる」
美食家「もちろん、金はそちらの言い値で払おう。頼む!」
おじさん「……申し訳ありませんが、それはできません」
美食家「! ……なぜだ!?」
33: 風吹けば名無し 2021/09/25(土) 19:00:35.806 ID:bjsLIZD60
おじさん「私は……あのアカマツには亡き妻が宿ってると考えています」
おじさん「そして、マツタケは……妻からの贈り物だと」
おじさん「それを誰かに譲ったり、まして商売する気などないのです」
美食家「私と手を組めば、あのマツタケでもっと美味を追求できるのだぞ!」
おじさん「なにをおっしゃられようと、これは譲れません」
おじさん「私のマツタケを高く評価して下さったことには感謝しますが、お引き取り下さい」
美食家「くっ……!」
おじさん「そして、マツタケは……妻からの贈り物だと」
おじさん「それを誰かに譲ったり、まして商売する気などないのです」
美食家「私と手を組めば、あのマツタケでもっと美味を追求できるのだぞ!」
おじさん「なにをおっしゃられようと、これは譲れません」
おじさん「私のマツタケを高く評価して下さったことには感謝しますが、お引き取り下さい」
美食家「くっ……!」
35: 風吹けば名無し 2021/09/25(土) 19:03:06.922 ID:bjsLIZD60
少年「おじさん、マツタケ見せてー!」
少女「見せてー!」
おじさん「ああ、いいとも。おじさんのマツタケを見せてあげよう。なんなら持って帰るといい」
ワイワイ… ガヤガヤ…
美食家(なんともったいない……!)
美食家(あのマツタケはそこらのガキに無料で配っていいような代物ではないのだ!)
美食家(私のような一流の人間にこそ相応しいのに!)
少女「見せてー!」
おじさん「ああ、いいとも。おじさんのマツタケを見せてあげよう。なんなら持って帰るといい」
ワイワイ… ガヤガヤ…
美食家(なんともったいない……!)
美食家(あのマツタケはそこらのガキに無料で配っていいような代物ではないのだ!)
美食家(私のような一流の人間にこそ相応しいのに!)
37: 風吹けば名無し 2021/09/25(土) 19:06:02.606 ID:bjsLIZD60
ある日の夜――
おじさん「ぐぅ……ぐぅ……」
ゴゴゴゴ…
おじさん「……ん?」
ゴゴゴゴゴ…
おじさん「なんだ?」
ゴゴゴゴゴ…
おじさん「庭の方から妙な音が……」
おじさん「ぐぅ……ぐぅ……」
ゴゴゴゴ…
おじさん「……ん?」
ゴゴゴゴゴ…
おじさん「なんだ?」
ゴゴゴゴゴ…
おじさん「庭の方から妙な音が……」
39: 風吹けば名無し 2021/09/25(土) 19:09:19.420 ID:bjsLIZD60
美食家「今のうちだ。さっさと掘り返してしまえ!」
業者「分かってますって! 報酬は弾んで下さいよ!」
美食家「あのアカマツさえ手に入れば、金などいくらでも手に入るわ!」
業者「それを聞いて、やる気が湧いてきましたよ」
グゴゴゴゴ…
おじさん(重機を使って、松を掘り返そうとしている……!)
おじさん(なんてムチャなことを!)
業者「分かってますって! 報酬は弾んで下さいよ!」
美食家「あのアカマツさえ手に入れば、金などいくらでも手に入るわ!」
業者「それを聞いて、やる気が湧いてきましたよ」
グゴゴゴゴ…
おじさん(重機を使って、松を掘り返そうとしている……!)
おじさん(なんてムチャなことを!)
43: 風吹けば名無し 2021/09/25(土) 19:12:32.007 ID:bjsLIZD60
おじさん「や、やめてくれえ!」
美食家「ちっ、起きてきてしまったか。おい、さっさと掘り返せ!」
業者「焦らせないで下さいよ!」
グオングオン…
おじさん「頼む! やめてくれっ! 大切な松なんだ!」
美食家「早くしろ! 早く!」
業者「だから焦らすなって――」
メキ…
業者「ん?」
美食家「松が……折れていく……?」
美食家「ちっ、起きてきてしまったか。おい、さっさと掘り返せ!」
業者「焦らせないで下さいよ!」
グオングオン…
おじさん「頼む! やめてくれっ! 大切な松なんだ!」
美食家「早くしろ! 早く!」
業者「だから焦らすなって――」
メキ…
業者「ん?」
美食家「松が……折れていく……?」
46: 風吹けば名無し 2021/09/25(土) 19:15:22.202 ID:bjsLIZD60
メキメキ…
美食家「なにやってんだ! 幹を傷つけたのか!?」
業者「んなことしてねえよ! あの木が勝手に折れてるとしか……」
美食家「木が勝手に折れるなんてことあるか!?」
業者「俺に聞くなァ!」
美食家「うわああああっ……!」
業者「倒れてくるっ……!」
メキメキ… ミシミシ… ズシン…
おじさん(妻よ……!)
美食家「なにやってんだ! 幹を傷つけたのか!?」
業者「んなことしてねえよ! あの木が勝手に折れてるとしか……」
美食家「木が勝手に折れるなんてことあるか!?」
業者「俺に聞くなァ!」
美食家「うわああああっ……!」
業者「倒れてくるっ……!」
メキメキ… ミシミシ… ズシン…
おじさん(妻よ……!)
48: 風吹けば名無し 2021/09/25(土) 19:19:01.513 ID:bjsLIZD60
――
――
母「松で重機が潰れて、美食家と業者は逮捕されたけど……」
母「あのおじさんはすっかり元気をなくしちゃったわね」
主婦「無理ないわよ……長年大切にしてた松がああなっちゃったんだもの」
母「根元の方からポッキリいっちゃったらしいわね」
主婦「ええ、もしかしたら奥様がおじさんを守ろうとしたのかも……」
母「そういうことだと思いたいわね……」
――
母「松で重機が潰れて、美食家と業者は逮捕されたけど……」
母「あのおじさんはすっかり元気をなくしちゃったわね」
主婦「無理ないわよ……長年大切にしてた松がああなっちゃったんだもの」
母「根元の方からポッキリいっちゃったらしいわね」
主婦「ええ、もしかしたら奥様がおじさんを守ろうとしたのかも……」
母「そういうことだと思いたいわね……」
49: 風吹けば名無し 2021/09/25(土) 19:22:25.602 ID:bjsLIZD60
少年「マツタケのおじさん、可哀想だよなー」
子供「ホント、悪い奴に松を折られちゃってさ」
女児「あれから全然家から出てこなくなっちゃって……」
少年「俺らになにかできることってないかな?」
子供「うーん……松を復活させるとか?」
女児「そんなの魔法使いでなきゃ無理だよー!」
少女(あの松を復活……)
少女「……みんな!」
少年「ん、どうした?」
少女「あるよ! アカマツを復活させる方法!」
子供「ホント、悪い奴に松を折られちゃってさ」
女児「あれから全然家から出てこなくなっちゃって……」
少年「俺らになにかできることってないかな?」
子供「うーん……松を復活させるとか?」
女児「そんなの魔法使いでなきゃ無理だよー!」
少女(あの松を復活……)
少女「……みんな!」
少年「ん、どうした?」
少女「あるよ! アカマツを復活させる方法!」
53: 風吹けば名無し 2021/09/25(土) 19:25:27.208 ID:bjsLIZD60
ピンポーン…
おじさん「……はい」
おじさん「あ、君たちは……」
少女「わたしたち、おじさんのために絵を描いてきたの!」
おじさん「絵……?」
少女「あの松の絵!」
少年「俺はマツタケの絵!」
子供「ぼくは料理の絵……!」
女児「えーと、あたしは……」
ワイワイ…
おじさん「みんな……」
おじさん「……はい」
おじさん「あ、君たちは……」
少女「わたしたち、おじさんのために絵を描いてきたの!」
おじさん「絵……?」
少女「あの松の絵!」
少年「俺はマツタケの絵!」
子供「ぼくは料理の絵……!」
女児「えーと、あたしは……」
ワイワイ…
おじさん「みんな……」
56: 風吹けば名無し 2021/09/25(土) 19:28:06.655 ID:bjsLIZD60
おじさん「どれも……とても上手だよ」
少年「ホント!?」
少女「やったーっ!」
おじさん「みんなありがとう!」
おじさん(松は折れてしまったけど……子供達の心の中に松やマツタケはちゃんと残ってるんだ!)
おじさん(むろん、私の中にも……)
おじさん(落ち込んでなんかいられない。人生まだまだ先は長いんだから……)
少年「ホント!?」
少女「やったーっ!」
おじさん「みんなありがとう!」
おじさん(松は折れてしまったけど……子供達の心の中に松やマツタケはちゃんと残ってるんだ!)
おじさん(むろん、私の中にも……)
おじさん(落ち込んでなんかいられない。人生まだまだ先は長いんだから……)
58: 風吹けば名無し 2021/09/25(土) 19:31:07.912 ID:bjsLIZD60
しばらくして――
おじさん「……ん」
おじさん「これは……」
おじさん(松の折れてるところから……芽が生えてる!)
おじさん(そうか、ぽっきり折れはしたが、まだ松は生きてるんだ)
おじさん(妻よ。あとどれぐらい生きられるか分からないけど、これからも松を世話していくよ……)
おじさん「……ん」
おじさん「これは……」
おじさん(松の折れてるところから……芽が生えてる!)
おじさん(そうか、ぽっきり折れはしたが、まだ松は生きてるんだ)
おじさん(妻よ。あとどれぐらい生きられるか分からないけど、これからも松を世話していくよ……)
60: 風吹けば名無し 2021/09/25(土) 19:34:15.503 ID:bjsLIZD60
少女「おじさーん、おじさんのアカマツ見せて!」
おじさん「ああ、いいとも」
少女「芽がだいぶ大きくなってきたね!」
おじさん「ああ、根は生きてるし、もしかするとマツタケもまた生えるかもしれない」
少女「ホント? やったーっ!」
おじさん「その時が来るのを……みんなでゆっくりと待つとしようか」
おわり
おじさん「ああ、いいとも」
少女「芽がだいぶ大きくなってきたね!」
おじさん「ああ、根は生きてるし、もしかするとマツタケもまた生えるかもしれない」
少女「ホント? やったーっ!」
おじさん「その時が来るのを……みんなでゆっくりと待つとしようか」
おわり
61: 風吹けば名無し 2021/09/25(土) 19:35:03.892 ID:x2SOVIF70
いい話だった
62: 風吹けば名無し 2021/09/25(土) 19:35:07.085 ID:x2SOVIF70
乙
63: 風吹けば名無し 2021/09/25(土) 19:36:19.601 ID:9WCO87yn0
乙
引用元: https://hebi.5ch.net/test/read.cgi/news4vip/1632561667/